「オハ31系客車」です。

上の写真の「帯なしオハ31」は再版されていませんが・・・・・
再販された初期タイプの31系客車に
室内灯を仕込もうというのが今回の企みです。
っという事で、まずは分解ですが、

50年前の製品ですから室内灯には当然未対応ですので
車両の構造自体が全く異なります。
車端部のダブルルーフを親指の腹で抑え、反対の手で
ボディ中央部あたりを持って捻るようにして屋根を外します。
貫通路からドライバー等でこじ開ける方法が紹介されて
いますが、車体を傷つける危険性が高くお勧めできません。
少々指が痛いですが車体保全のためには捻って外す方が
安全でしょう。
注意することは、爪を立てない事とほどほどに捻ることです。
次に、集電加工です。

集電シューを通す穴をボディに開けます。
ナイフを刺して少しずつ穴を広げていくのですが、この作業が
いちばん大変です。ケガをしないように慎重にススメます。
この位置に開けるには理由があります。それは後程・・・・

苦労してあけた穴に集電シューをこの位置まで差し
込んでから内側に立てるように曲げます。

このとき集電シュー先端部を更に内側に曲げ込んでおきます。

集電シューと内部パーツの位置関係です。
指定した位置に穴を開けないと、
外すぎると組立に支障をきたし、内すぎると貫通路から
集電板が丸見えになって悲しい結末が待っています。

集電シューの固定はこのように両面テープを利用します。
床下に仕込む集電板との接触を確保するため少々下方に
集電シューを曲げておきましょう。
台車は、

集電板がセットされているマニ60「ニセコ」用に交換します。
床下への固定には元の台車の固定ピンを使ってセットします。

集電板を通す穴を床下に開けます。

交換する台車を直接あてて軽くアタリを付けて1,2mmドリルで
穴を開け、ナイフで穴を繋げます。
床下の集電板は、

グリーンマックス製のものを使いました。

床下内側の突起に合わせて長さを調整して両面テープで
固定します。このとき、端に寄せ過ぎると
〇部分のようにツメ
に引っ掛かって集電不良の原因になるので注意が必要です。
オモリは屋根裏に移設します。

ゴム系接着剤で固定した後、

プラバンで蓋をします。室内灯キットに付属のプラバンを
10,5mmの長さにカットして0,5mm程(ほぼ現物合わせ)幅
詰めをしたもので蓋をします。
室内灯キットは、庄龍鉄道の「グランライト」を使います。

室内灯ユニットに、このように折り曲げた集電板をハンダ付け
します。組立時の干渉を避けるため集電板の外側(
□部分)
をカットします。

粘着テープになっている室内灯ユニットは
チップLED6連なのですが、端の1つをカットして使います。
これで加工は一通り終わりました。
組み立てると、


このようになります。
良い感じになりました。
同じ加工を施した4両編成です。

編成になると一段と深みが増します。
光らないはずの車両が光っているのは良いものです。


オハニ30


オロ30


オハ31


オハフ30
オハニ30とオハ31の切り継ぎで再現しました。

実車とは車体側面のディティール,ベンチレーターの位置等
違うところは多々ありますが、編成の両端に乗務員室を
配置できるようになりました。

オハ31の
|部分をカットします。
あとは窓枠上下に残った部分を柱ギリギリまで削り込みます。
このとき車内の座席は残します。
完成すると車端部から座席がはみ出した形となります。
カットして廃棄する車端部です。

2列目の座面を基準にバッサリいきます。

オハニ30は車掌室を丸ごと切り取って、コチラも柱ギリギリ
まで削っていきます。
オハ31のはみ出した座席を回避するように床を切り欠き、

床下固定ピンを通す穴を開け直します。

実車のオハフ30の車内資料が無いので座席配置が
これで良いのかわかりませんが、外観上はなんとか
取り繕えたと思います。

小型蒸気機関車が良く似合う客車ができあがりました。